IBSA Blind Football
Asian Championships 2015
大会参加を終了して
卜部 靖 | 大会参加レポート | 2015年9月21日
2015年9月2日~7日まで
IBSA ブラインドサッカー アジア選手権2015(兼リオデジャネイロパラリンピックアジア最終予選)に審判員として参加してまいりました。
この大会の参加国は、日本・中国・韓国・イラン・インド・マレーシアの6か国で、1回総当たりのリーグ戦を行い、リーグ戦上位2か国がリオデジャネイロパラリンピックの切符を勝ち取るという大会です。残念ながら日本はリーグ戦3位で、3位決定戦でPK方式の末敗れてしまい、最終結果は4位でこの大会を終了しております。
この大会の審判団は10名、インストラクター1名でした。また、大会のボランティアの方は延べ304名で運営が行われました。
写真は、今大会の審判団です。後列左3番目の方がインストラクターのイリアス氏です。この大会の全試合のアポイントを行った方です。イギリス1・ブラジル1・中国1・韓国1・日本6の10名です。国際大会初参加は自分だけでした。
自分としては、初めての国際大会での審判で、緊張とプレッシャーを感じながらの大会参加でしたが、RA東京の会員で、ブラインドサッカー審判員の先輩の松田さんと吉田さんに支えられながら無事、大会を終了致しました。
表紙の写真は、大会5日目のもので、9月6日14時30分キックオフの インドVS中国の試合前のセレモニーの時の写真です。この試合は、Ustreamとwowowで生中継されております。そして、審判団のサプライズ起用の試合でもありました。
自分の前日の試合の中国VSマレーシア戦の第二審判の評価が良かった?のかもしれませんが、国際大会の経験のない私がまさかの主審のアポイントを頂いた試合でした。前日の試合で特に心掛けたことは、サッカーの審判と同じで、「適切なポジショニングによって事実を見極め、的確な判定で試合を正しく進める事」、「チームの特徴を理解しレフリーチームとして説得力のあるゲームコントロールをする」の2点を徹底的に追求し、試合で走りました。その結果として、翌日の試合のまさかの主審、通常の国際大会ではあり得ないと大会運営本部からも言われていました。また、大会の審判団からも今大会のサプライズ起用と言われて、イギリスのスチュワート氏(後列左から2番目)から、チャンスを生かすようにアドバイスを頂きました。この時の緊張感は選手時代の2003年の東京カップ決勝戦の時よりも心臓がバクバクしておりました。スタンドから観戦していた国際インストラクターからも、「スマイル・スマイル」とジェスチャーがきており、何とも緊張したセレモニーだったと思います。写真では、顔に余裕のない表情が窺えます。そして、キックオフ1分後頃に自分と第二審判の松田さんがキーパーとの接触シーンがあり同時に笛を吹きました。松田さんはアクシデント、自分は足が出ていてキーパーに接触したためファールの判定、意見が食い違いましたが、結局、最終判断は主審にある為、自分の判定を押しました。試合の入りの部分で、自分も気持ちが舞い上がっていたのかもしれません。このシーンの時に、松田さん、吉田さんから「落ち着け」、「一人でなく我々もいるぞ!」と神様のような声がかかり、その後、平常心に戻ることが出来、判定やその他のトラブルもなく、無事に試合を終了することが出来ました。
この試合の結果は、下記のマッチレポートでご紹介いたします。
この国際大会の場に、自分が「審判員として参加できたことは、日頃からお世話になっている東京都サッカー協会の指導部、インストラクター部、また、RA東京の諸先輩方の多くの皆さまから常日ごろご指導を頂き、アドバイスを頂いた結果だと感謝しております。特に、早嵜理事長からは、審判員としてのあるべき姿や判定基準、心構え等、現場(サッカー会場)にて多くのことをご指導いただきました。その結果としてこの度のアジア選手権での自分の審判員としてのパフォーマンスが出来たと感謝しております。また、目の見えない方の心の苦しみや、障害者の皆様の気持ちは100%の理解が出来たとは思っていません。しかし、サッカーに対する思いやプレーは同じだと痛感致しました。今回の経験が、今後の審判活動のプラスになることは間違いないと思います。今後も皆様のご指導の程、宜しくお願い致します。
この度の大会の審判は
主審1・第二審判2・第三審判2・TK2・スコアラー2
合計で9試合を担当しました。
今大会の動画は下記URLから見ることが出来ます。
http://www.ustream.tv/recorded/72519216
https://www.youtube.com/playlist?list=PLq1fhC9ohEzBWwN3CSs3WIFsee5S8B3uJ