江東区サッカー連盟審判強化研修会への派遣報告
理事 加藤慎一
東京都サッカー審判協会(RATokyo)は、昨年に引き続き、
去る4月30日(日)に、江東区サッカー連盟様とタイアップして、
審判強化研修会を江東区夢の島競技場の会議室と陸上トラック内のフィールドを使って行いました。
施設側も連盟側も最小限で効果的な感染症対策を行って、制限があまりない状態での開催ができました。
今年度も江東区サッカーリーグ加盟の全チームの審判資格所有者に連盟が声をかけて開催、
午前午後であわせて36名の方にご参加いただきました。
当日は夏日が全国的に続く暑さを感じる一日となり、徐々に温度計も上がる中、
心配された雨も午後に瞬間的に降っただけで、心地よい風を感じながらの講習となりました。
会の冒頭には、用意してきた印刷物を使ってR.A.Tokyoの紹介と会員募集の告知を行いました。
また、各受講者に 『審判法入門 第10版』 をテキストとして渡しました。
興味を持って受講者は説明を聞いてくださり、このことで数名の方がその場で入会してくださったことはうれしかったです。
講義は、リーグ戦のベースとなる2022~2023サッカー競技規則の改正内容の確認から始まり、
試合前の打ち合わせの内容をRA東京制作の打ち合わせカードをもとに、事例も紹介しながら説明しました。
その後、主審をやるうえでファウルの事象を目で確認するための映像視聴を、
例年より短い約70分という時間の中で行いました。
受講者は、真摯な態度で講義を受講していました。とても積極的に参加し、休憩中に質問も多く出ました。
フィールドでは、まず判断力を養うコーディネーショントレーニングをいくつか行ってから、インプレーとアウトオブプレーの説明、
副審の旗を使ったシグナル、基本的な動きのステップと姿勢のことについて説明、トレーニングしました。
最後には、ラインキープとオフサイドの判定の場面に関するプラクティカルトレーニングも行い、盛りだくさんの内容の約70分の講習でした。
対角線式審判法の主審の走りのコースや副審とのアイコンタクトは時間が無くなってしまい
口頭での説明にとどめましたが、終わってから主審に関するトレーニングメニューもやってみたかったという声を多く聞きました。
また、各メニューについて「こうした方がいい、わかりやすい」といった意見や感想を仰る方もいて、
高みを極めたいという意欲・関心の高さが感じとれました。
全体として、楽しみながら実技を行うという思いで進めた結果、
受講者は和気あいあい、楽しそうにプラクティカルに取り組んでいました。
今年も終わった後、「実技がとても楽しかった!」との声を多く聞き、
当方としても「やってよかった」という気持ちになりました。
江東区連盟様の意向を受けて、午前・午後同メニュー、かつ時間をコンパクトにした今年の講習でしたが、
逆に精選した内容で、充実した講習を行うことができました。
そぎ落とした部分もあったので、そこを聞きたかったという受講者の感想は、次年度に講習の構想を考える際のいいヒントになりました。
閉会後には担当者から多大なるお褒めの評価をいただき、
「ぜひ来年も引き続き行いたい」とのお言葉もいただきました。
R.A.Tokyoとしても、今審判委員会が求めてきている「グラスルーツへの審判員指導の充実」というお題目を
まさに実践した内容が達成できており、年々受講者の意識とレベルも上がり、
またリーグ戦の審判レベルも上がったという話を聞くにつけ、やってきたことに間違いがないことが確認できました。
また参加した役員(2名ともインストラクター)の技量向上につながり大いに勉強になりました。
ぜひ来年度もしっかり準備して、この事業を成功させたいと考えています。
他の地域の皆様にも、このような素晴らしい取り組みを紹介し、
可能であれば、皆様の地域の審判員の技量向上にも尽力していきたいと考えます。
引き続きよろしくお願いいたします。
2023.05.09