「第4回日本アンプティサッカー選手権大会」への審判協力事業報告
加藤 慎一
NPO法人東京都サッカー審判協会(RA東京)は、10月12日、
神奈川県川崎市で行われた「第4回日本アンプティサッカー選手権大会」
に協力し、大会審判委員を派遣しました。
一昨年12月に始まったNPO法人日本アンプティサッカー協会(JAFA)との
「競技規則の精査、普及」、「アンプティーサッカーの啓発活動」、
および「試合等での審判協力」に対する協力関係も2年目を迎えました。
昨年も書きましたが、アンプティサッカーは、下肢の切断障害を持った方がフィールドプレーヤーに、
上肢の切断障害を持った方がゴールキーパーになって1チーム7人で行う競技です。
競技規則は、ワールドカップでの競技規則をベースに、今年、JAFAが昨年の物を見直しリメイクし、
少しずつ解釈が適切なものに進化されてきています。
今年の選手権大会がチームを東西に分け1次ラウンドを行い、
川崎での最終ラウンドへ展開するシステムに変更になりました。
RA東京では、長坂会長の提案により、開催地のRA神奈川とRA関西にもアンプティサッカーを紹介し、
お互い協力して運営をサポートしようと働きかけました。
両RAにも快諾いただき、1次ラウンドから3つのRAが審判を派遣することができました。
そして最終ラウンドは地元RA神奈川から兼井新一氏、高橋幸治氏、沼端堅真氏、
RA東京から加藤慎一氏、森勝嗣氏(森氏はJAFAの審判担当もされています)、
JAFAから藤枝市サッカー協会所属の藤原あゆみ氏、菅藤昌則氏の合計7名で大会審判に携わることとなりました。
昨年度は関東学連の力も借りつつ、東京だけで運営していたのが、
今年はRAが東京の枠を超えて手を携えて一緒に大会をサポートでき、
また審判の輪が広がったことが収穫でした。
ここに至るまで、連絡の仲介に入っていただいたRA東京長坂会長、
RA神奈川今井会長、砂川理事長、RA関西高橋理事、
そしてアンプティサッカー競技規則を回覧して読み込み、ルール講習会にも参加し、
県内で広くアンプティサッカーをホームページで紹介し審判員を草の根から集められ、
ご自身も審判として全日程参加されたRA神奈川兼井事務局長には、本当に頭の下がる思いでした。
本当にありがとうございました。感謝申し上げます。
今年は実力伯仲、初戦からPK方式になるなど好試合続きました。
決勝戦はさらに、鋭いドリブル、激しいコンタクトや強烈なシュ―トが続出し大熱戦、
連覇を狙った九州バイオラ―ルに粘り強く食い下がったアウボラーダ川崎が相手に退場者が出たこともあり、
延長後半で勝ち越し初優勝を遂げました。
終わった後は選手からねぎらいの言葉もいただき、来年の再会を誓いました。
今年も、フィールドプレーヤーの残存肢や使う杖(クラッチ)にボールが当たることの扱いには悩まされました。
不可抗力で杖にボールが当たることが多く、「意図的に扱う」と「ハンドリング」の見極めが大変難しいです。
選手は、当たれば「ハンド」とアピールします。
サッカーのハンドと同じで見極めが難しいです。
JAFAから借りた映像で必死に目を慣らし、おかげさまで選手に納得のいく判定が多少はできたと思います。
この競技に関わって2年がたちました。アンプティサッカーへの理解、協力の輪をより大きくして、
さらに多くの運営協力者を派遣できるよう、地道に関係RAが活動を広げ充実させていく必要があると感じました。
ぜひ皆様のご理解ご協力をお願い申し上げます。