第5回 日本アンプティサッカー選手権大会 2015 参加報告
【R.A.TOKYOの会員太田一雄氏の報告をもとに構成しました】
2015年11月22日(日)、23日(月/祝)の両日で行われた、
第5回日本アンプティサッカー選手権大会2015(以下、選手権)に
審判員として参加する機会をいただきました。
今回の選手権は神奈川県川崎市の富士通スタジアム川崎(人工芝)で、
北海道から九州までの6チームの参加で行われました。
初日は、Aグループ、Bグループ、3チームずつのリーグ戦。
第2日は、A、B各グループリーグの決勝トーナメントおよび順位決定戦
(3位、5位決定)という方式で行われました。
天候は、両日とも曇りで、2日目は寒くときどき小雨も降る状態でした。
アンプティサッカーとは、フィールドプレーヤー6名とゴールキーパー1名との7人制競技です。
以前にも当協会の加藤慎一常務理事から競技の説明がありましたが、私からも簡単に説明したいと思います。
アンプティ(Amputee)とは「切断手術を受けた人」のことで、
Amputation(外科手術などの手脚の切断)と関連する言葉です。
フィールドプレーヤーは下肢切断障がい者で普段は義足で生活している選手も
医療目的で使用している松葉杖(ロフストランドクラッチ)を使用して競技を行います。
クラッチはフィールドに着いている時は身体を支える「足」として
ドリブルやシュートの際の軸足として大事な役割を担います。
しかし、宙に浮いているクラッチは「手」の延長と考えられボールに当てたら、
ボールを意図的に手で扱ったと言う事でファウルになります。
ゴールキーパーは上肢切断障がい者ですが、残存肢でボールを扱う事は出来ません。
両チーム平等にするために残存肢をシャツの中に入れ片手でプレーします。
また、10m×6mのペナルティーエリア内から出てはいけません。
このような独自の競技規則をふまえて、とくにクラッチの扱いに主眼を置いて審判に臨みました。
この大会2日間で、主審2試合、第3の審判員(サッカーでの第4の審判員)を1試合、担当しました。
開幕試合では、クラッチに対してのファウルの判定には正しい判定をと思うあまり、
意図的でないボールの接触に笛を吹いてしまったりもしましたが、
後半は雰囲気にも馴れて落ち着いてきて、審判としての良い判定ができたと思われます。
今後の課題としては競技者がクラッチを扱う際の意図を素早く判断して、
競技規則の的確な適用と運用を心がけたいと思いました。
最後になりましたが、初日にR.A.TOKYOの長坂幸夫会長、2日目に早嵜和幸理事長が会場まで足をお運びくださり、
貴重なご指導をいただけたことを感謝いたします。
また、両日とも審判員としてアドバイスをいただいた吉田豊宏理事、RA神奈川の兼井氏、
沼端氏、高橋氏、滝沢氏、宇都通員氏、本当にありがとうございました。
今後もアンプティサッカーの普及等に携わり盛り上げて行きたいと思います。